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【朝礼で活きる名言・格言】「藤田田」の名言・格言に学ぶ、売れるアイデアの着想方法3選

売れるサービスや商品を作るには、優れたアイデアが必須。その着想を得るためには顧客の声や市場の需要などをリサーチし、時代のニーズを読む先見の明が必要でしょう。実際、日本を代表する経営者たちは最先端の考えを持ち、革新的なサービスや商品を作り出しています。

日本マクドナルドの創業者である故・藤田田氏も、その一人。アメリカのマクドナルド本社とフランチャイズして、「ハンバーガーを食べる」という文化を日本に根付かせたのです。さらに氏は時代を読む力に長けており、少年だったソフトバンクの創業者・孫正義氏にコンピューターを学ぶよう助言するなど、さまざまな逸話を残しています。

藤田氏は、現在のビジネスにも当てはまる数々のアイデアを著書で語っています。ぜひ氏の実績と合わせて、その金言を朝礼で伝えてみてください。今もなお有効な時代を先取る発想によって社員の視野が広がり、新サービスや商品を生み出す“アイデアの種”となるかもしれません。

「これからの事業は、時間を節約することを考えたものが、かならず成功する」

藤田氏は著書にて「一流品であれば売れる時代は終わった」と明言。豊かになった日本人は本当に必要な物しか買わなくなった、一流品でなく一流の遊び方を求めていると語っています。ブランド品にではなく趣味や遊びにお金をかけること。“コト消費”が進んだ現在の市場をいち早く見抜いていたのです。

そのうえで、氏は「時間を節約し、時間をより有効に使えるか、ということは、現代人の最大の関心事のひとつ」と語り、「これからの事業は、時間を節約することを考えたものが、かならず成功する」と主張しました。

ファストフードであるマクドナルドも、そのニーズを捉えた事業。藤田氏が経営していた時代のマクドナルドは「いかに早く売るか」を追求しており、「お客に32秒以上待たせない」ことを目指していました。

さらに今では当たり前となったドライブスルー方式を、環八高井戸店を皮切りに日本で初めて本格導入。大好評で、特に江の島店では飲食店1店舗あたり月商600万〜700万円という時代に年商9500万円を記録しました。

「より簡単でより手間がかからなくなる」商品やサービスは、現在でも非常に売れています。顧客が面倒に感じていることを聞き取り、より簡便にすれば商品価値が向上。既存商品であっても品質より時短効果や効率化を訴求することで、顧客の興味を引くことができるかもしれません。企画や営業をする上でのネタの一つとして朝礼で伝えてみると良いでしょう。

朝礼で伝えたいポイント:時間が貴重=時短は顧客が求める商品

・現代は本当に必要な物でなければ売りづらい
・時間を節約する商品やサービスは成功する
・時短効果や効率化の訴求は非常に効果的

朝礼での活用例

おはようございます。突然ですが、皆さんはマクドナルドへ食べに行くことはありますか? ……仕事で忙しいときに「つい頼ってしまう」という人も少なくないと思います。

手軽に食べられるマクドナルドは非常に便利。その価値を、日本マクドナルドの創業者である藤田田さんは強く意識していました。今は時間が貴重な時代であり、貴重な時間を捻出する簡便産業が求められるといち早く見抜いていたのです。

だからこそ、藤田さんは「これからの事業は、時間を節約することを考えたものが、かならず成功する」と断言。当時のマクドナルドでも「いかに早く売るか」を追求し、「お客に32秒以上待たせない」ことを目指していました。

さらに今では当たり前なドライブスルーも、日本で初めて本格導入。他の飲食店が1店舗で月商600万〜700万円という時代に、導入した1店舗だけで800万円近い平均月商を達成したというのです。

時代のニーズを捉えていたからこそ、マクドナルドが身近なものとして今も多くの人に受け入れられています。企画の皆さんは効率化できる商品を、営業の皆さんは時短効果を訴求すれば、よりお客様に必要とされる存在になれるはずです。

「確かに時代は変わってきている。しかし中心はいつも同じ」

藤田氏は「時代を変革させるようなものは天才が考えることであり、我々が考えても仕方ない」と断言。今ある物の需要を広げたり、改良して販路を開いたりする程度と諭し、「ヒットする商品は現在ある商品の中から生まれてくる」と何度も語っていました。

その理由については「確かに時代は変わってきている。しかし中心はいつも同じ」と説明しています。時代に合わせて市場のニーズは変化し、必要な物が変わります。しかし、人間の基本となる営みは変わらないというのが藤田氏の考えであり、「その大原則を踏まえた上で今、何がヒットするか見極めればいい」と説いたのです。

マクドナルドでの実例を挙げると、藤田氏は季節商品には日本の味を加える工夫をしました。日本の伝統的な要素は「人間性回復を求める都会人、ビジネスマンに安らぎを与える」と捉え、「古い日本の良さをだしていけば、かならず受ける」と思っていました。

そこで、藤田氏はスイカや青リンゴといった日本的なフレーバーの夏季限定シェイクを開発し、好評を博しました。現在でもテリヤキバーガーや月見バーガーといった日本的な商品は大人気。日本人の舌に合っているのはもちろん、氏が言うように本質を捉えていたことも支持されている理由でしょう。

イノベーションを望むと斬新なアイデアに手を伸ばしがちです。しかし、本当に目を向けるべきは定番となっている既存の商品。その定番商品の定番たる由縁、エッセンスを抽出して取り入れれば、顧客に長く愛される商品やサービスが生まれるかもしれません。

朝礼で伝えたいポイント:既存品にこそヒットのヒントがある

・時代を変えるようなアイデアを考えても仕方がない
・既存のサービスや商品はアイデアの宝庫
・本質を捉えた物の中から今ヒットする物を見極める

朝礼での活用例

皆さんはマクドナルドで、どんな商品が好きですか? 私は毎年の秋の限定商品である月見バーガーに目がありません(笑)。

本日は、そんな日本マクドナルドの創業者である藤田田さんのお話をしたいと思います。彼は「確かに時代は変わってきている。しかし中心はいつも同じ」とし、「ヒットする商品は現在ある商品の中から生まれてくる」と考えていました。

これはどういう意味かというと、時代が変わっても人間の本質的な部分は変わらない。つまり、求める商品自体は変わっても、その根源的なニーズは変わらないといいました。そして「その大原則を踏まえた上で今、何がヒットするか見極めればいい」と説いたのです。

私の好物である月見バーガーも、その流れを汲んでいます。藤田さんは、日本の伝統的なエッセンスが「人間性が豊かで、人間性回復を求める都会人、ビジネスマンには、やすらぎを与えてくれる」と捉え、「古い日本の良さを出していけば、かならず受ける」と思っていました。そうして日本の味を取り入れた季節商品を販売することにしたのです。

商品を考えている皆さんは、ぜひ藤田さんの考え方を取り入れてみてください。昔からあるものの中で、今のお客様の要望に応えられる物を探したり、逆に今、お客様に人気がある商品の“中心”=エッセンスを探ってみたりすれば、新商品のヒントが見つかるはずです。

「極端に優れたアイデアは受けない。むしろ、少しだけ進んだアイデアが良い」

藤田氏は自身の体験談から「極端に優れたアイデアは受けない。むしろ、少しだけ進んだアイデアが良い」と唱えました。進んだアイデアには周りがついてこられないとする一方で、「ちょっと変わったアイデアにはついていける」と言うのです。

つまり「目新しい物より、既存品に新たな価値をプラスアルファしたサービスや商品が好まれる」というのが藤田氏の教え。その例として、氏はブレックファースト(朝マック)を挙げています。これらは正統派の洋風朝食だからヒットしたと説明しています。

当時の日本には、ホットケーキやエッグ・マフィンといった正統派の洋風朝食を食べる文化がありませんでした。ただ、藤田氏は「西欧化が進む日本人には必要だ」と感じていたのです。

朝にホットケーキなどを食べるのは、ヨーロッパの長い歴史の中で培われた食文化です。それらは西欧化が進む日本人にも受け入れられるはずだと確信。洋風朝食が浸透していない状況で、まったく独自のメニューを開発していたら人気を得ることは難しかったでしょう。藤田氏自身も「もしメニューが特殊なものだったら、定着はしなかったろう」と回顧しています。

革新的なサービスや商品よりも「言われてみれば、こう言うのが欲しかった」という“半歩先をゆくアイデア”の方が広く顧客に受け入れられる傾向にあります。優れた技術を持っていても、その技術力に固持しないこと。真に顧客に重宝されるサービスや商品を目標に、顧客ニーズの延長線上にあるアイデアを追求してみてください。

朝礼で伝えたいポイント:顧客の“半歩先をゆくアイデア”を目指す

・あまりに優れたアイデアは顧客に良さが伝わりにくい
・既存品に新たな価値をプラスアルファすると良い
・顧客ニーズの延長線上にあるアイデアを形にすべき

朝礼での活用例

本日は私が敬愛する日本マクドナルド創業者の藤田田さんの言葉を、皆さんに贈りたいと思います。

「極端に優れたアイデアは受けない。むしろ、少しだけ進んだアイデアが良い」

藤田さんは、先進的すぎるアイデアは周りがついてこられないとする一方で、「ちょっと変わったアイデアにはついていける」と説明。さらに「既存品に新たな価値をプラスアルファしたサービスや商品が好まれる」と語っています。

その事例として朝マックが挙げられます。朝と昼以降に異なるメニューを用意することで、1店舗で2つの客層を呼び込めるユニークな施策ですが、それ以上に注目なのは朝マックのメニュー。藤田さんは、「朝メニューは正統派の洋風朝食だからヒットした」と言うのです。

当時の日本にはホットケーキやエッグ・マフィンといった正統派の洋風朝食を食べる文化がありませんでしたが、西欧化が進む日本人に受け入れられる可能性は非常に高かった。しかし、だからといって完全に独自のメニューを開発したら人気を得ることは難しかったでしょう。オーソドックスな洋風朝食にしたからこそ、朝マックは成果を上げることができたのです。

ご存じのように現在、我が社では新商品のアイデアを求めていますが、それは抜群に優れたアイデアを求めているわけでありません。藤田さんが言う「少しだけ進んだアイデア」、お客様の要望の延長線上にあるアイデアがベストだと考えています。まずは、既存商品にプラスアルファを加えるなど、地に足が着いた案から考えてみてください。それが、きっと未来のヒット商品の種となります。

アイデアも成功も積み重ねることが重要

藤田氏は実践的な経営者であり、成功するための方法論をいくつも語っています。しかし、そのいずれもが天才的な発想からではなく、論理的な思考や積み重ねた経験から生み出されています。

「細かいことの積み重ねを怠らないことが成功の秘訣」というのも、藤田氏の言。なかなかアイデアが実を結ばなかったとしても、それを糧に考えぬくことが大切です。藤田氏が残した知見を借りながら社内で試行錯誤を重ねれば、きっと素晴らしいアイデアが湧き出てくることでしょう。

藤田田(ふじたでん) 1926-2004
日本マクドナルド創業者。日本ハンバーグ・ハンバーガー協会の初代会長にも就任。マクドナルド・コーポレーションのアドバイザリー・ディレクターを務めるなど、マクドナルドの世界戦略にも参画した。さらに日本トイザラスを設立した他、世界一のネクタイ・スカーフ製造販売会社である英国タイラック社と提携し、全国で店舗展開した。

参考図書
「ユダヤの商法(新装版)」藤田田|ベストセラーズ
「本当に儲けたいなら、お金が欲しいなら 頭のいい奴のマネをしろ」藤田田|ベストセラーズ
「毎年生まれる100万人にフォローされる商売を考えよ 金持ちだけが持つ超発想」藤田田|ベストセラーズ
「この先20年使えて「莫大な資産」を生み出すビジネス脳の作り方」藤田田|ベストセラーズ
「今すぐ行動しビジネスの勝率を劇的に上げるクレイジーな戦略論」藤田田|ベストセラーズ
日本マクドナルドホールディングス企業サイト