他社へのM&Aは後継者問題の打開策の一つ。しかし、いざ取り掛かると「本当にうまくいくのか……」と不安になってしまうもの。そこで、オンデックを通じて事業承継を行った山寺和夫氏（仮名）にインタビューを実施。ご自身の体験を振り返り、どんな背景からM&Aを検討したか、またどのような点を気にしながらM&Aを進めたかなどをお話しいただきました。
後継者不足と人手不足という課題を一挙に解決
山寺氏が経営する運送会社は、冷凍・冷蔵専属。なかでも同業他社が参入するのが難しいアイスクリームの運搬において顧客からの信頼を得ていました。自動車も冷凍機もよく手入れされて長持ちしており、配車効率も良好。事業自体は堅調でしたが、数年前から山寺氏は病気を患い、事業承継について考えるようになりました。
「元気なうちは自分が頑張ればいいと思っていましたが、後継者がいなかったので次はどうしようかなと思っていました。経営課題として人材確保にも頭を悩ませていましたが、廃業や従業員への承継も想定していたので、積極的に事業規模を広げることもせず、むしろ縮小させていました」（山寺氏）
いくつもの課題に直面し、会社の将来をどうしようかと悩んでいた山寺氏でしたが、期せずして解決の糸口を掴みました。
「事業引継ぎ支援センターから、後継者問題に関するパンフレットが送られてきたんです。ちょうどいいタイミングだと思い、さっそく相談しに行ったら、事業承継やM&Aについて教えてくれました。そこでM&A仲介会社もいくつか紹介いただけて。事業の将来をどうするかというのは周りの人に相談するのが難しいので、本当に助かりました」（山寺氏）
そして紹介された仲介会社の中からオンデックを選び、譲渡先の企業探しを始めます。希望条件は「従業員の継続雇用」と「得意先や下請との取引継続」の２つ。山寺氏は、M&Aの相手選びにあたっては、条件を受け入れてもらえるだけでなく「従業員が安心して働ける環境かどうか」を考慮して検討したそうです。
「今いる従業員の雇用維持だけではなく、人手不足という課題も解決いただけるかもと感じたことが、相手企業の選定理由でした。結果を言うと、オンデックさんにご調整いただいたおかげで、考えていた条件も受け入れていただけました。実際にM&A後、譲受企業から人材確保にご協力いただけるようになりましたね。また、同業で営業所も近いため、現場で連携できるなど相乗効果が早くも生まれています。私自身も今後の成長が楽しみです」（山寺氏）
信頼できるM&A仲介会社を選べてよかった
今回が初めてのM&Aだった山寺氏は、信頼できる仲介会社を選べてよかったと強く感じたそうです。
「どのようにM&A仲介会社を選べばいいかわからなかったのですが、事業引継ぎ支援センターの担当者から、M&A仲介業者と信頼関係が構築できそうかどうかで選ぶのもひとつですよ、と事前にアドバイスをいただきました」（山寺氏）
そのアドバイスを受けて、山寺氏が仲介会社としてオンデックを選んだ理由は以下のようなエピソードがきっかけでした。
「オンデックさんの担当者は、最初の面談から説明が明朗で、私は譲渡金額は二の次に考えていたのですが、オンデックさんによる会社の評価額は、弊社の顧問税理士が試算した金額とほぼ同じだったんです。弊社の価値を適正に評価してくれている、だからきっといい相手を見つけてくれるだろうと、早い段階で信頼することができましたね」（山寺氏）
客観的な根拠ある企業評価に信頼を寄せたという山寺氏。M&Aがうまくいくにはどうすればいいか、失敗しないためにはどういった点に気を付ければいいかなど、細かい疑問もすぐに相談し、コミュニケーションも円滑に行うことができたという。結果として、M&Aも満足のいくものになったようです。
最後にM&Aを検討している人へのメッセージをお願いすると「M&Aは当事者同士では絶対うまくいかないと思いました。安心と信頼を感じられる仲介事業者に相談することをおすすめします」と答えてくれました。
M&Aを行う経営者は、初めて経験するケースがほとんど。当然「どのように対応すべきか」「どう判断するのが正解か」と迷われる方が大半です。一方で、不明な点を解決しないまま話を進めてしまうと、予期せぬところで暗礁に乗り上げてしまう可能性もあります。
今回のケースでは、細かい不明点を放置せず、解決しながら進められたことがよい結果につながりました。万事納得しながら進めたいという山寺氏の強いお気持ちがM&Aを成功に導いたといえます。
オンデックでは、初めてのM&Aでも安心して臨んでいただけるような支援をしておりますので、事業承継をご検討の際はぜひ気兼ねなくご相談ください。