成約インタビュー INTERVIEW
譲渡企業インタビュー
運送業

病気をきっかけに事業承継を検討。スムーズに成約できた運送業のM&A

譲渡企業
買収企業
業種
運輸業
運輸業
M&Aの目的
後継者問題の解決
事業エリア拡大

M&Aは、期間にして1年程度かかるのが一般的ですが、長い場合には2~3年以上かかることもあります。そんな中、今回、ご紹介するのは、半年もかからずに話がまとまった短期成約の事例です。運送業を営む島田康助氏(仮名)は、病気をきっかけに一時は廃業を考えていましたが、その後、M&Aを検討。オンデックに仲介を依頼し、半年もかからずにM&Aを成功させました。病気という焦りもありながらもスムーズにM&Aを進められたポイントを、島田氏に振り返っていただきました。

病気をきっかけに事業承継を検討。スムーズに成約できた運送業のM&A

病気になって真っ先に頭に浮かんだのは会社や従業員のこと

「病気になったとき、真っ先に頭に浮かんだのは会社や従業員、そして家族の今後。私がこのまま倒れてしまったら彼らはどうなるのかと心配になりました。廃業しようかと悩んでいた時に、税理士の先生にM&Aについて教えていただいたことが、検討のはじまりですね」(島田氏)
 
当時、M&Aについてはほとんど知らなかったという島田氏。しかし、自身の体調に不安もあり、M&Aという手法に魅力を感じたことから、さっそくオンデックに相談しました。
 
「M&Aをすることは廃業するより断然良いと思えたし、オンデックさんに任せれば病気の治療をしながらでも進められるんじゃないかと。オンデックさんに相談するうちに、どんどんM&Aをすることに前向きになりました。ただ、弊社のような中小企業に興味を持ってくれる企業があるのかは気がかりでした」(島田氏)
 
しかし、そんな懸念はすぐに払拭されます。同業である運送業をはじめ、数社から関心を寄せられました。

島田氏の会社が検討しやすい規模であったことがプラスに作用しただけでなく、島田氏の掲げる経営方針、「外注は使わず自社対応を徹底すること」「日頃からプロ意識を持って業務にあたること」が全ドライバーに浸透しており、大手企業との取引が安定して継続していたことなども魅力に映ったようです。運送業界は慢性的にドライバー不足であるといわれるため、人材レベルの高さが評価に繋がりました。
 
こうして譲渡の候補先は多く見つかりましたが、それは逆に言えば、譲渡先を1社に決めるために検討する要素が増えるということ。候補となった企業は三者三様ながらいずれも信頼できる会社だったため、島田氏は決断に迷います。そんな中から、島田氏は何を基準に、譲渡先となる企業を選んだのでしょうか?
 
「会社の今後や従業員の待遇、M&Aによる相乗効果など条件のバランスが最も良かったところを選びました。特に決め手となったのはM&Aのスピード感。私の持病もあるし、運送業なので時間が経てば(車両などの)設備も傷んでくる。そうなれば当然、仕事にも影響が出るので、時間をかけずスムーズに進められるかが重要でした」(島田氏)
 
結果、M&Aのお相手として、事業の引き継ぎをしやすい同業の運送会社を選択。現在では島田氏の会社は資金力も増し、従業員のモチベーションもさらに高まったそう。
 
「私は、環境の変化が従業員のストレスになるんじゃないかと思っていたのですが、従業員は『会社が大きくなる』と喜んでいましたよ(笑)。私もはじめは病気になって気が滅入っていましたが、M&Aで各社が関心を示してくれたことで自信がついたし、心に余裕も生まれた。今後は、関係者の皆様に、自分ができることで恩返ししたいです」(島田氏)

病気をきっかけに事業承継を検討。スムーズに成約できた運送業のM&A

丁寧なコミュニーケーションが信頼関係を生み、スムーズな成約に繋がった

希望どおり、短期間で成約を迎えることができた島田氏。スピーディに終えられたポイントを島田氏に振り返ってもらうと「一歩一歩進められたこと」と意外な答えが返ってきました。
 
「私としては早く終わらせたかったのですが、オンデックさんは1から10までスケジュールを引いて、一回一回会ってしっかり確認しながら進めてくれた。実は途中、もっとスピードアップしたいとも思いましたが、グッと堪えてペースを合わせました。結果的に、そのおかげで抜け漏れやトラブルもなく、M&Aを早く終えることができた。素直にアドバイスを聞いて良かったと思います」(島田氏)
 
経営者の立場だと「早く終えたい」と思うのは仕方のないこと。しかし、早く早くと焦ってしまうと、確認の漏れや判断ミスなどが生まれ、逆に進捗が遅れてしまうことも少なくありません。
 
そういったケースの多くはコミュニーション不足が原因で発生します。その点、島田氏は、オンデックとの細かなやり取りを心がけていたことが短期成約の一因になったと考えられます。
 
「何かに迷ったらすぐオンデックさんに聞くようにしていました。すると、オンデックさんはすぐに回答してくれたので、プロセスにストレスがなかった。互いに信頼関係があったので、ストレートに本音で話ができたし、それがスムーズな進捗に繋がったのだと思います」(島田氏)
 
そう語る島田氏の表情は、病気への不安を感じさせないほど柔らか。最後にM&Aを終えた感想を教えてもらいました。
 
「もしM&Aを知らず会社を廃業していたら、真っ暗な人生を送っていたかもしれません。得意先にも迷惑をかけてしまっていたかもしれない。でも、M&Aをしたから、会社や従業員、取引先、自分の人生も守れました。それは、すごく魅力的なこと。私のように病気で事業の継続に不安を覚えた経営者の方は、まずM&Aを検討することをおすすめしたいです」(島田氏)

COMMENT
オンデックからのコメント

廃業すると、ご自身はもちろん、従業員や取引先へも大きな影響を与えてしまいます。特に病気で廃業を検討せざるを得なくなった経営者様は、心苦しさと不安でいっぱいになってしまうことでしょう。

M&Aは、そんな辛い状況への“処方箋”となることもあります。もし、体調不良をきっかけに会社の今後が心配になったなら、ぜひM&Aによる事業承継を前向きにご検討ください。