成約事例

1社依存体質からの脱却! 後継者問題を抱えていた建設業のM&A

譲渡企業
買収企業
業界
建設業
建設業
業種
内装工事業
建築資材卸売業、内装工事業
M&Aの目的
後継者問題の解決、経営基盤の強化
事業エリア拡大
※ 顧客の匿名性を担保するために、一部の事実情報を編集しています

譲渡側の概要

A社は、主要取引先である地方ゼネコンの一次下請けとして、オフィス・校舎・商業施設等の内装工事(民間工事)を請け負っていた。
 
常時30名程度の職人を稼働させる体制を確立し、軽天・ボード工事、クロス仕上、床施工等の幅広い工事に対応できる点に強みを有していた。

譲渡側の課題

A社のX社長はご高齢で、後継者問題に悩んでいた。一時は、従業員を後継者候補として考えていたものの、職人気質の従業員に経営を引き継ぐことは難しいと判断するに至り、承継を断念していた。

 

また、経営状態は堅調に推移していたものの、受注の大部分は得意先である地方ゼネコン1社頼みとなっており、将来的な業績の見通しに不安を抱えていた。

オンデックとの出会い

X社長は、普段から懇意にしていた金融機関を通じてオンデックを紹介された。担当者より丁寧な説明を受け、漠然としたM&Aに対する不安が払拭されたためX社長は会社の譲渡を決断。オンデックに依頼することにした。

買収側の概要

B社は、建築用資材の中堅卸売会社であり、合板・建材・住宅設備機器を大手建設会社等に販売していた。また、子会社にて住宅や店舗、オフィス、商業施設等の内装工事を行っており、今後の成長戦略として隣接事業の拡大を模索していた。

課題解決・シナジー

A社は、これまで各月の売上にばらつきがあり資金繰りで苦慮するケースもあったが、B社グループに入ることで、閑散期におけるB社からの受注もあり売上が平準化された。また、B社の協力もありゼネコン1社依存の状況から脱し、X社長が抱えていた将来不安を払拭することができた。

一方、B社はA社の得意先である地方ゼネコンとの取引口座を獲得するとともに施工エリアが拡大し、双方にとってメリットのあるM&Aが実現した。

COMMENT
オンデックからのコメント

中小企業においては、得意先が1社に偏っているケースがよくあります。1社からの受注に依存した経営の場合、得意先の業績悪化や取引解消などが、事業継続に直接的な悪影響を及ぼします。
 
本件においても、X社長は以前から1社依存のリスクは十分に理解していたものの、現業が忙しく抜本的な対策を打てずにいました。しかし今回、M&Aの活用により短期間で1社依存体質からの脱却に成功しました。
 
M&Aは後継者問題の解決手法として近年注目を集めていますが、本質的な意義は、譲渡企業・譲受企業双方の発展に寄与することにあります。本件は、後継者問題の解決と1社依存体質からの脱却を同時に解決することができた好事例でした。