成約事例 CASE STUDY

残る役員への配慮を徹底して成功した医療機器輸入販売業のM&A

譲渡企業
買収企業
業界
卸売業
卸売業
M&Aの目的
後継者問題の解決
事業の拡大
※ 顧客の匿名性を担保するために、一部の事実情報を編集しています

譲渡側の概要

A社は医療機器などの輸入販売業を営んでいた。

第三種医療機器製造販売業の許可を受けており、海外メーカーの健康・医療機械の輸入のほか、軍用医療機器や海外製救急ケア用品などのニッチな商材も扱い、一部はメーカーと独占輸入契約も締結していた。この業界において、メーカーは取引実績のある代理店を信用し、安易に取引先を変更しない傾向があることから、A社の長年の実績はそのまま強みであり、他社にとっての参入障壁となっていた。

なお、製品のエンドユーザーは自衛隊・消防・警察・病院などが多く、70%以上が公共機関向けの卸売業者であった。

このような安定した取引先があることに加え、ニッチな商材の独占販売により価格決定力も有していたことなどから、A社の業績は良好であり高水準の財務状態を誇っていた。

譲渡側の課題

A社には2つの課題があった。

第一に、後継者が不在であったこと。A社は創業以来、少人数で事業を営んでおり、役職員の高齢化が進んでいた。代表のX氏自身も70代を迎えて引退を考えていたが、後継者候補は不在。事業の中核である営業担当役員のY氏も、事業承継について固辞していた。

第二に、経営基盤の強化が必要であったこと。A社は少人数であるため新規営業を十分に行っていなかったが、積極的な営業活動を行えば顧客を拡大できる余地があった。なお、これまでの主な顧客獲得の経路は、公式サイトや展示会への出展からであった。

オンデックとの出会い

X氏は公的窓口の「事業承継・引継ぎ支援センター」に承継について相談。アドバイザーとしてオンデックを紹介され、M&Aを活用した第三者による事業承継を模索することにした。

譲渡先の条件として掲げたのは、M&A後もA社での勤務を希望するY氏のため、同氏が営業部門の責任者として継続勤務できること。また、薬事免許の保有と医療機器の輸入経験、医療機器販売業者としての実績があることも掲げた。さらに、海外の主要取引先との関係や社名の維持なども条件に加えた。

買収企業との面談には、オンデックのコンサルタントの助言を踏まえ、代表X氏のほかY氏も同席。各企業とのトップ面談後は速やかに印象を共有し合い、譲渡後もA社に残るY氏の働きやすい体制作りへの配慮を行った。

買収側の概要

A社を買収したB社は、眼科用医療機械や器具、動物用医療器具などの輸入卸業を展開していた。B社は、事業拡大を模索する中、M&Aを成長の手段として視野に入れており、A社の商品の独自性、利益率の高さ、自社の既存商品とのシナジー効果を見出し、A社の買収を決めた。

複数の譲渡先候補が名乗りを上げる中、X氏・Y氏ともに「代表の誠実な人柄に安心感がある。また、トップ面談時にX氏らに対するウェルカムボードをご準備いただくなど、ホスピタリティを感じA社を安心してお任せできる」という納得感をもって、B社を最終的な譲渡先に決定した。

課題解決・シナジー

A社はB社から新たな代表取締役を迎え、販路拡大に向け取り組みを進めている。その一環として公式サイトを一新するなど、ブランディング施策も順調である。Y氏は引き続き営業責任者としてA社を牽引している。

COMMENT
オンデックからのコメント

M&Aを実行するにあたり、譲渡企業のオーナーは引退するものの、経営の中核を担う役員は残留するケースがあります。

こういった場合には、残留する役員の納得感が重要になります。今回の案件では、買収側企業との面談に、初期段階から残留する役員が同席し、同氏の希望にもできる限り配慮できたことが、円滑な事業承継に繋がりました。

オンデックでは経験豊かなコンサルタントが案件の性質を見極め、案件ごとに柔軟な支援を提供します。後継者問題にお悩みなら、ぜひオンデックにご相談ください。