成約事例

シナジー効果によって販路を拡大。営業体制も改善できた青果卸売のM&A

譲渡企業
買収企業
業界
卸売業
卸売業
M&Aの目的
後継者問題の解決
事業の拡大
※ 顧客の匿名性を担保するために、一部の事実情報を編集しています

譲渡側の概要

A社は関東を中心に食品の卸売業を展開。特に輸入商材の仕入れに長けており、特徴のある食品を取り扱っていることが強みであった。種類は限定的であるものの、関東圏の大手スーパーを中心に1000店舗以上の販売網を保有。生産者から小売業者へとワンストップで届けることができ、一部の食品は関東圏でトップクラスの取引量を誇っていた。

加えて、市場を通さない独自の仕入ルートを国内外に構築することで、通年で仕入値の変動を最小限に抑えることに成功。高い利益率を維持することで、安定した収益を確保できる体制も構築していた。

譲渡側の課題

A社は営業面で2つの課題を抱えていた。1つ目は組織体制。商品群ごとに営業部を設置することで高い専門性と提案力を構築できていたが、一方でそれらを横断した全社的な営業体制の強化ができていなかった。

2つ目は関東圏以外の販売網を構築できていなかったこと。自社にてEC販売も行っているが取扱量は少なく、ECサイトを含め販路の拡大が求められていた。

加えて、後継者の不在も問題であった。X社長は70歳を超える高齢であったが、親族内には後継者候補がおらず、社内にも経営ノウハウを有する適任者は見当たらなかった。

オンデックとの出会い

取引先の大手金融機関から「後継者問題を解決するにはM&Aが有効だ」と聞いたX社長は、従業員に継続して安心して働いてもらうために第三者への事業承継を決意。金融機関から紹介されたオンデックを含め、複数の仲介会社にマッチング支援を依頼した。

X社長は、買収先の条件として「従業員の雇用・処遇維持」と「得意先との取引継続」を掲げた。検討を進めた結果、オンデックから紹介された同業のB社に惹かれ、譲渡を決めた。

買収側の概要

関東を主な商圏とするB社は、青果や農産物を中心にグループで卸売業を営む企業。さらに食品の加工や輸出入など、幅広い事業を展開。国内の生産者や外食業者など青果物・農産物を扱う全国の企業から「必要不可欠な存在」として信頼を得ていた。

戦略型M&Aにより事業を拡大してきたB社は、地域の金融機関からA社買収の提案を受けた。同業で商圏も近く、一部の商品に高い専門性を有するA社に魅力を感じて、M&Aに乗り出した。

課題解決・シナジー

B社にグループインしたA社は、販路の拡大に成功。B社の取引先に商品を卸すことで、売上が伸長した。さらにB社の知見が共有されたことで、営業体制も改善。ECサイトの強化を図ることで、取引先のさらなる拡大が見込まれている。

対するB社は、A社がグループの傘下に入ることで、生産者から小売業者へとワンストップで商品を届けられる体制を新たに構築。その拡大した販路に既存商品を流通させることで、売上が拡大した。さらに、A社の商品を取り扱えるようになったことで、既存顧客に対する提案の幅も広がった。

COMMENT
オンデックからのコメント

同業者間のM&Aは、シナジー効果を発揮しやすい傾向にあります。本件では、A社とB社ともに販路の拡大に成功。そのうえで、A社は営業体制が強化、B社は商品ラインアップが拡充するなど、win-winな関係を築くことができました。

後継者問題の解決だけでなく、事業の成長にもM&Aは有効です。オンデックはM&Aで貴社の成長を支援します。M&Aに興味をお持ちでしたら、ぜひオンデックまでご連絡ください。