成約事例

経営基盤が強化され、取引先の拡大も実現した化学品卸売業のM&A

譲渡企業
買収企業
業界
卸売業
卸売業
M&Aの目的
後継者問題の解決
経営基盤の強化
事業の拡大
※ 顧客の匿名性を担保するために、一部の事実情報を編集しています

譲渡側の概要

工業用と食品用の化学品を輸入していたA社。主な販売先は商社やメーカーで、商品の中には、ニッチではあるが国内トップクラスのシェアを誇るものもあった。顧客の要望に応じて柔軟に新商品の仕入先を開拓するなど、きめ細やかな対応もあり安定した受注を獲得していた。

 

販売力の高さは、商品の知識量にも裏打ちされていた。競合他社と比べて営業担当者の商品知識が豊富で、とりわけX社長は化学品への造詣が深かった。その専門知識を活かした営業で競合他社との差別化に成功していた。

譲渡側の課題

A社は後継者問題を抱えていた。X社長および株主である役員は、ともに65歳以上の高齢であった。社内にはX社長の子息が営業職として働いていたが、経営ノウハウは有しておらず、従業員内にも適任者がいなかった。

 

加えて、財務基盤の強化も求められていた。A社は商品の仕入れを全額前払いで行なっており、さらに取引先を拡大するには運転資金が不十分であった。これまでは銀行借入などによって賄ってきたが、さらなる事業の成長には多額の資金を調達する必要があった。

オンデックとの出会い

X社長と役員は、近い将来の後継者問題と自社の成長について思案した結果、第三者への事業承継を選択。地域の事業承継・引継ぎ支援センターにも太鼓判を押されたこともあり、「課題解決策としてM&Aが最善である」という確信を深めるに至った。

 

そして、同センターからオンデックを紹介され、M&A仲介を依頼。「従業員の雇用継続」「販売先との取引継続」に加えて「事業拡大に積極的であることを」を譲渡の条件に掲げた。

買収側の概要

A社を買収したB社は、創業から50年以上の歴史を誇る上場企業である。海外の有力メーカーから市場ニーズの高い機械部品や化学品を輸入し、国内の大手メーカーや商社に販売。欧米やアジアに拠点を有し、効率的で安定した体制を構築していた。

 

以前から積極的に戦略的M&Aを実施してきたB社は、自社の事業領域に近しいA社に関心を持った。「A社の取り扱う商品は様々な業界で利用できる可能性を秘めており、取引先を拡大することでA社自体も成長の余地がある」と判断し、M&Aを実行した。

課題解決・シナジー

資本の増強が図られたA社は、仕入れの増加に伴って取引先が拡大。人材の獲得や育成も強化され、さらなる新規顧客の獲得が期待されている。一方で、B社もA社の化学品を取り扱えるようになり、既存顧客に対する提案の幅が広がった。

COMMENT
オンデックからのコメント

経営基盤の強化は、本来であれば長い時間を要しますが、M&Aの活用により短期間での達成も可能です。さらなる事業拡大の手段として、M&Aは有効な選択肢となり得ます。本件は、後継者問題の解決だけでなく、A社が抱えていた財務基盤についての課題も解決できた好例となりました。

 

オンデックでは、事業に発展をもたらすM&Aを支援しています。M&Aに興味がございましたら、気軽にオンデックまでご連絡ください。