成約事例

早めの動き出しが成功要因に。短期間で実現した運送業のM&A

譲渡企業
買収企業
業界
運送業
運送業
M&Aの目的
後継者問題の解決
経営基盤の強化
事業の拡大
※ 顧客の匿名性を担保するために、一部の事実情報を編集しています

譲渡側の概要

A社は関西圏を中心に冷凍・冷蔵食品を中心とした貨物利用運送業を営んでいた。X社長の他に従業員は数名で、運送は専属契約の業務委託ドライバーが担当するミニマルで効率的な体制を構築。コストを抑えたリーズナブルな価格設定で顧客から重宝されていた。

譲渡側の課題

A社は後継者の不在が課題であった。30代後半に父親よりA社を譲り受けたX社長は、自身が年齢を重ねるにつれて現在の事業とは別にやりたいことを見出し、50歳を節目にA社を他者に承継したいと考えていた。

 
しかし、代表取締役に就任して約10年、自身が期限と決めた年齢が近づいてきたが、X社長の親族や従業員には後継者となりうる人が見当たらなかった。

オンデックとの出会い

X社長が事業を受け継いだ際、父親が事業の一部を売却していたこともあり、X社長はM&Aについての理解があった。そこで今回もM&Aの検討を開始。自身が50歳になるまでに数年となっていたが、「M&Aは時間がかかるため、早めに動き出した方が良い」と考え、地域の事業承継・引継ぎ支援センターに相談した。

 
結果、同センター主催のコンペを経て、オンデックに仲介を依頼することに。譲渡先は「同じ運送業者だと、A社の人材(専属ドライバー)が、買収企業側の業務に偏って差配されてしまうかもしれない」と考え、ある程度A社の独立性が保たれるであろう他業種のB社に譲渡することに決定した。

 
オンデックは、X社長の対応の早さに沿って、実務および手続きを進行。依頼日から半年程度で成約に至るスピーディなM&Aとなった。

買収側の概要

B社は、物流のアウトソーシング事業を展開している企業。物流倉庫の管理をはじめ、梱包や検品作業、配送手配などを顧客に合わせて提供している。クラウド型の在庫管理システムを導入し、業務のDX化を図ることで低コストかつ効率的な運用体制を構築していた。

 
総合物流会社を目指していたB社は、事業の拡大を検討していた。なかでも運送業に進出を図っていたタイミングでA社のM&Aについて知り、関心を持つことに。自社に冷凍・冷蔵食品の倉庫を保有していたこともあり、「新規事業立ち上げの足がかりにはA社との提携が最適である」と判断し、買収に乗り出した。

課題解決・シナジー

A社は、B社から配送業務を受託して新規顧客を獲得。加えてB社の冷凍・冷蔵倉庫の増設と合わせ、既存顧客にB社の倉庫を活用した提案ができるようになった。既存の顧客との取引も維持しつつ、事業の成長も見込まれている。

 
対するB社は、A社と配送のノウハウを共有することで、目的であった運送事業の立ち上げが進展し、物流倉庫の管理から配送まで事業を拡大することができた。

COMMENT
オンデックからのコメント

後継者問題の解決策にM&Aを選ぶ経営者も少なくありませんが、重要なのはそのタイミング。M&Aは1年程度かかることが一般的であり、それ以上に長引く可能性も少なくありません。本件では、X社長が早めに動き出し、本人も経営余力があるうちにM&Aに取りかかれたことが、スムーズな契約締結の一因となりました。

 
オンデックでは、M&Aによって後継者問題のみならず、多様な経営課題を解決してきた実績がございます。経営上のお悩みがありましたら、気兼ねなくオンデックまでご連絡ください。