成約事例

互いのノウハウを共有し事業の拡大に成功した金属加工業のM&A

譲渡企業
買収企業
業界
製造業
製造業
M&Aの目的
後継者問題の解決
経営基盤の強化
事業の拡大
※ 顧客の匿名性を担保するために、一部の事実情報を編集しています

譲渡側の概要

A社は創業67年を超えるアルミ製雑貨の製造メーカーであった。A社の製品は地域の特産品にも認定されており、アルミ製容器においては国内トップクラスの生産数を誇っていた。メディアでも取り上げられたことのある製品を手掛けており、業界におけるネームバリューも高かった。

一方で、A社の主力事業はOEM製造であった。大手小売企業と30年以上にわたる取引があり、アルミ製雑貨の供給量は国内で最多。高い技術力と社長の語学力を活かし、中国の工場とも積極的に協業することで、低コストで大量生産が可能な体制を構築していた。

譲渡側の課題

A社は後継者の不在が将来的な課題であった。57歳を迎えてリタイアを意識しはじめたX社長には子供がいたが、まだ幼く事業を承継するのは現実的ではなかった。

また、国内外における競争激化など事業環境が厳しさを増すなか、経営基盤を強化することを考えていた。

オンデックとの出会い

X社長は近い将来の後継者問題や今後の経営体制について思案した結果、第三者への事業承継を検討。地域の事業承継・引継ぎ支援センターにも「ベストな選択肢だ」と背中を押されたことで、M&Aを進める決意をした。

地域の事業承継・引継ぎ支援センターからオンデックを紹介されたX社長は、M&A仲介を依頼。「自社製品の継続販売」と「従業員の継続雇用」「外注先・販売先との取引継続」の3つを譲渡条件に掲げた。

買収側の概要

A社を買収したB社は、銅やアルミなどのオーダー加工を営んでいた。電子機器や医療機器などに使う部品の金属加工において、高い技術力で取引先から信頼を獲得。加えて、銅製のインテリアや生活雑貨など自社ブランドの製品をECサイトで販売していた。

オンデックからA社を紹介されたB社は「金属加工のノウハウや人材交流によって、事業領域の拡大などのシナジー効果が得られる」と判断。相互の売上拡大や収益力強化が期待できるため、A社の買収を表明した。

課題解決・シナジー

A社は、財務基盤の安定したB社のグループ会社となり経営基盤が強化された。さらに、大手小売企業への売上依存度を下げるべく、自社ブランドの拡大に挑戦。新製品の開発や、既存製品のマーケティング・営業を強化することで、自社製品の売上構成比向上を目指している。

一方で、非鉄金属の法人向けオーダー加工が主力製品だったB社も、自社ブランドによるBtoC事業の拡大を検討。加えてA社との協業により、さらなる海外展開も模索している。

COMMENT
オンデックからのコメント

製造ノウハウの共有によるシナジー効果は、M&Aの恩恵の一つ。当案件では、A社とB社は取り扱う金属は違うものの、製造業の知見を共有することで高いシナジー効果を発揮しました。M&Aを上手に活用できれば、短期間で大きな躍進を遂げることも不可能ではありません。

オンデックでは多様なM&Aの実績がございます。事業の成長戦略だけでなく、経営課題の解決策としてM&Aを検討する際は、ぜひオンデックまでご相談ください。