成約事例

マネジメント体制の不備を改善! 投資ファンドによる卸売業のM&A

譲渡企業
買収企業
業界
卸売業
投資業
M&Aの目的
経営基盤の強化
投資先のバリューアップ
※ 顧客の匿名性を担保するために、一部の事実情報を編集しています

譲渡側の概要

通信回線の販売代理店であるA社は固定回線、モバイル回線などの販売を手掛けていた。優良な上位代理店と契約している2~3次代理店であり、比較的取引条件も良く、安定した収益力を確保していた。

 

通信回線の販売代理店では営業力(人員確保)が重要とされるが、A社はLINEやFacebookなどを活用したリファーラル採用を積極的に行い、社員および業務委託の販売員を約350名ほど有していた。さらにA社には20代から30代前半の若い人材が多く、目標達成に対する意識が高い企業風土も強みであった。

譲渡側の課題

販売員の人数は安定して増えていたが、マネジメントができる人材が不足していた。代表者に次ぐ人材が社内にいないため、マネジメント業務が代表者に集中。そのため人材を育てる時間的な余裕もなかった。資金力にも不安があり、回収条件は悪いものの、利益率の高い仕事などに手を出せないこともあった。

通信サービス業界は、一時期より成長スピードは鈍化してはいたが、今後も安定した成長が見込めていた。そんな中、A社のX社長は、会社をより大きく成長させるためには経営体制の強化が必要不可欠だと感じていた。

オンデックとの出会い

X社長は、信頼している会計士からオンデックを紹介された。当初は、M&Aとは別件での紹介だったが、オンデックとの会話の中でA社のイグジットが話題になった。X社長はイグジットについて強く興味を抱き、結果、M&Aを決意。現体制を維持しつつも自社の成長を支援してくれる企業への譲渡を検討することにした。

買収側の概要

譲受企業であるB社は、国内中小企業を主な対象とした投資会社だ。投資後は営業力の強化や人材採用の支援だけでなく、投資先企業の規模に応じた経営管理体制の構築を支援している。

オンデックからA社の譲り受けを提案され、投資先として適切かを検討。A社に事業成長の余地があること、X社長の企業成長に貪欲な姿に感銘を受け、M&Aを実施するに至った。

課題解決・シナジー

M&A後、B社からA社にマネジメント人材が派遣され、X社長のマネジメント業務が少しずつ移管された。X社長は、より営業活動に専念できる環境になり、B社からの増資によって資金力不足の不安も解消された。

加えてB社が持つ多様なリレーションによって、A社の販路が拡大。受注の増加や案件の多様化も見込まれ、さらなる業績アップが想定されている。

COMMENT
オンデックからのコメント

M&Aは後継者問題の解決だけでなく、成長の壁にぶつかった企業が、もう一段の飛躍的成長を図るためにも有効な手段となりえます。A社は希望通りに現体制を維持しつつ、B社の傘下に。結果、早々にB社によって経営基盤が強化されるとともに、課題であったマネジメント体制の構築が図れました。