成約インタビュー INTERVIEW
譲渡企業インタビュー
建設業

従業員の将来を第一に。働く環境をしっかり継いだ土木業のM&A

譲渡企業
買収企業
業種
建設業
建設業
M&Aの目的
後継者問題の解決
事業エリア拡大

ご年齢や健康をきっかけに、後継者不足からM&Aを考える経営者は少なくありません。土木業を営む高山壮二氏(仮名)もその一人でした。耳が悪く補聴器に頼っていた高山氏は、年齢を重ねるにつれ視力も低下。そうした体調の悪化からM&Aを意識し、オンデックに仲介を依頼しました。ともに働いた従業員の待遇を第一に考えていた高山氏は、「今回の事業承継は間違いではなかった」と語ります。そう確信するに至った理由とは何だったのでしょうか?

従業員の将来を第一に。働く環境をしっかり継いだ土木業のM&A

従業員とその家族の暮らしを考え、事業承継を決断

高山氏の会社は大きな問題を2つ抱えていました。1つ目は人材不足。土木業界は人が集まりにくいため従業員の定着率は良くなかったそう。本社だけでなく、都心に近い支所でも採用が難しい状況でした。

2つ目は自身の経営手腕。従業員を最も大切にしていた高山氏ですが「自分は経営に対して素人。私の施策や経営判断は、本当に従業員のためになっているのか」と悩むようになったのです。

「これまで我流で経営してきたので、自社の労働環境が良いのか悪いのか判断がつきません。そんな中で耳も目も衰え、従業員自身の心情を察知する力も落ちてしまった。後継者もいないため、従業員の将来を考えるなら今後は経営のプロにお任せするのが最善だと思いました」(高山氏)

M&Aを決意した高山氏はいくつかのM&A支援会社と面談を始めます。譲渡にあたっての希望条件は、何より従業員の待遇維持でした。

「従業員にとって極端な環境の変化を強いるのを避けたかった。土木業界出身の従業員が少なく、現状と乖離した環境に適応していけるか不安だったんです。さらに、従業員の固定給も約束して欲しかった。約20年前の創業期から私についてきてくれたベテラン従業員と、そのご家族の気持ちを考えれば、給与面は絶対に譲れない条件でした」(高山氏)

常日頃から従業員に「家族を大事にするように」と語っていた高山氏にとって、従業員の生活を保証することは大前提。いくつかの支援会社と話を進め、その想いをますます強めていく中で、お付き合いが長く信頼のおける方からオンデックを紹介されたそうです。

「実の家族のように良くしてくれる方から『オンデックさんはなんでも相談に乗ってくれる』と太鼓判を押されたので、私も初めから安心して本音で話せました。結果的に、ご縁のあった企業様に希望の条件で譲渡できたのですが、話を進めるなかで何か問題が見つかっても、ひとつひとつ明確に、冷静かつ情熱的に対応してくれました」(高山氏)

社員が大切だからこそ。安心して働ける環境を残したM&A

私情を排した客観的かつ徹底した情報公開が成功の鍵

同じ土木業の会社を相手に、希望どおりの条件でM&Aを実現させた高山氏。成功の秘訣はどこにあったのでしょうか?

「お相手の企業に、弊社の情報を正確に伝えられたことだと思います。オンデックさんが客観的な資料を作ってくれ、先方に弊社の価値を確かな論拠のもとに伝えてくれました」(高山氏)

高山氏の会社には、丹念に手入れされた設備があり、有効に活用すれば大きな価値を生む資産が多くありました。さらに、本社から離れた別の都道府県にある支所の存在も、事業の拡大を計画していた譲受企業の興味を引いたようです。そういったものを正しく評価し、譲受企業に伝えられたことが成功につながったといいます。

「オンデックさんの冷静な分析力と熱意、どちらが欠けても事業承継の成功はなかったでしょう。私自身だと、どうしても従業員への気持ちばかりが強くなる。だからといって外部の人に任せきりでも想いが伝わらない。両方が揃って、企業と企業の取引は上手くいくのだと思います」(高山氏)

M&Aも、仕事の取引と同じく、先方があってこそ成立すること。だから高山氏はM&Aに対しても普段の仕事と同様、誠実に取り組みました。オンデックには財務を含め、ありのままの情報を漏れなく提供。さらに、資料の説明には事情に詳しい別の人間にお願いするなど、私情を排し客観性を重視することを徹底しました。

M&Aを進めるにあたって譲受企業と駆け引きする気持ちは全くなかったそう。それは、自社が大事にしてきたものが相手の会社と合致することが肝心だと考えたから。そして、このM&Aを達成した原動力について、高山氏は「やはり重要なのは人だった」と振り返ります。

「信頼できるオンデックさんに仲介をお願いできたのは大きかったと思います。丹念な対応と真剣な姿勢が結果に結びついた。長年こだわってきた従業員への安定した待遇と、従来に近い環境で引き続き働いてもらえる安心感を、しっかり残すことできました」(高山氏)

満足げな高山氏に今回のM&Aの感想を聞くと「後継者問題を抱えていた私にとって、従業員を大切にする最高の答えとなりました。私と同じ立場に置かれている経営者様で、同じように従業員の将来について考えているなら、M&Aによる事業承継を検討してみると良いでしょう」と答えてくれました。(高山氏)

COMMENT
オンデックからのコメント

譲渡企業の社長が残る従業員の将来を気にするのは当然のこと。従業員がこれまでどおり働ける環境を望まれるケースは非常に多いものです。本件のキーとなったのは、想いだけでなく、自社の価値を正確に客観的に譲受企業に伝えられたこと。企業同士の求めているものが一致したからこそ、M&Aが成功し、従業員も安心して働き続けられる事業承継ができました。

オンデックでは、経営者と従業員の想いに寄り添い、譲渡・譲受企業双方にメリットを生む誠実なM&Aの実現を全力で支援いたします。