成約事例

同業者への譲渡により経営課題を解決したマーケティング会社のM&A

譲渡企業
買収企業
業界
IT・情報通信業
IT・情報通信業
M&Aの目的
後継者問題の解決
経営基盤の強化
事業の拡大
販路の拡大
※ 顧客の匿名性を担保するために、一部の事実情報を編集しています

譲渡側の概要

A社はマーケティング調査を営んでおり、取引先の依頼に基づき定性調査を行っていた。主力サービスは要件に合ったモニターを集めて行うインタビューで、特に女性層を対象とした調査を得意としていた。消費者のリアルな意見や実態を把握する高品質なリサーチで顧客からの信頼を得ていた。

大手消費財メーカー企業と30年以上もの取引があり、同社への取引依存度は高いものの、営業部門をもたない状態でも安定した受注を獲得。東南アジアを中心とした海外からの引き合いもあり、事業のさらなる成長も期待されていた。

譲渡側の課題

A社では、後継者の不在が問題であった。X社長はすでに70歳を超えており、2人の子供も事業を引き継ぐ意思はなかった。また、社員の中から幹部候補となる人材を育ててはいたが、まだ若手で経営ノウハウも持たないため、X社長の引退時期に合わせて承継するのは難しい状況であった。

また、人材の確保も課題であった。A社の営業担当はX社長だけであり、新規顧客の開拓が充分にはできていなかった。さらに、インタビュー調査を取り仕切るモデレーターも足らず、やむを得ず仕事を断ることも少なくなかった。状況を打開しようと求人には力を入れていたが、優秀な人材は見つからず人手不足を解消できていなかった。

オンデックとの出会い

X社長は、取引がある金融機関の担当者から後継者問題の解決策としてM&Aを勧められた。そこで「資本力がある会社にA社を承継すれば事業の拡大にも繋がる」と判断し、M&Aを決意。同金融機関から大手M&A支援会社を紹介してもらった。

しかし、同社の対応に不満を抱いたX社長は、別の支援会社との仕切り直しを希望し、金融機関に改めて相談。そこで、オンデックを紹介された。報酬体系がリーズナブルであったことも決め手となり、X社長はオンデックに支援を依頼した。

買収側の概要

A社を買収したB社は、マーケティング支援やプロモーション支援など多種多様なBtoBサービスを提供していた。自社AIによるデータ収集やICTによる業務効率化などDX支援事業にも注力しており、海外にも支社を展開。多角的な事業戦略で安定した成長を遂げていた。

潤沢な資本を有するB社は、事業拡大のためにM&Aを検討している中でA社に興味を示した。「定量データを用いたB社のマーケティング支援と、A社の行う高品質な定性マーケティング調査で、高いシナジー効果を発揮できる」と判断し、A社とのM&Aを実行した。

課題解決・シナジー

A社はB社の協力のもとで、グループ規模を活かして人材確保に向けた採用力強化を図る予定である。人材不足による機会損失が解消されることで、海外を含む取引先のさらなる拡大が見込まれている。

一方でB社は、A社からインタビュー調査のノウハウが共有され、マーケティング機能が強化された。さらにA社の取引先企業へ販路を拡大することができた。A社の調査により取得できた定性データとB社のAI分析を掛け合わせた新サービスの開発も期待されている。

COMMENT
オンデックからのコメント

後継者問題の解決に向けて親族や従業員への承継を考えて早めに動き出していたとしても、諸事情によって承継が難しいケースもあるでしょう。そういった場合にM&Aは心強い選択肢となります。本件も、内部承継からM&Aに切り替えたことで、見事に事業を承継することができました。

オンデックでは多様なM&Aの実績がございます。後継者問題でお悩みでしたら、ぜひお気軽にオンデックまで相談ください。