成約事例

後継者問題と人材不足を一挙に解決した金属加工業のM&A

譲渡企業
買収企業
業界
製造業
製造業
M&Aの目的
後継者問題の解決
事業の拡大
※ 顧客の匿名性を担保するために、一部の事実情報を編集しています

譲渡側の概要

関西に拠点を置くA社は、精密金属製品の設計・製造を営んでいた。金属のプレス加工だけでなく、金型や補助工具の設計・製造、さらに後工程のバレル加工やスポット溶接も自社で担え、一気通貫の製造体制によって高い利益率を維持していた。

加えて、顧客と長期に渡って信頼関係を築き上げてきたことで、新規営業を行わずとも既存顧客から安定した受注を獲得。市場拡大が予想される機器および関係部品の受注予定もあり、さらなる成長が期待されていた。

譲渡側の課題

A社は2つの課題を抱えていた。1つ目は人手不足。積極的に人材を募集してはいたが、知名度や立地がネックとなり難航していた。
2つ目は、後継者の不在。X社長は60歳を超えていたが、親族内外に経営のノウハウを有する適任者が見当たらなかった。

オンデックとの出会い

近い将来の後継者問題ついて憂慮していたX社長は、地域の事業承継・引継ぎ支援センターに相談。そこでM&Aが後継者問題の解決に有効であると知り、第三者への事業承継を決意した。

そうして同センターから紹介されたオンデックにM&Aの仲介を依頼。譲渡先の条件として「従業員の雇用継続」と「取引先との取引継続」を掲げた。

買収側の概要

A社を買収したB社は、創業100年以上の歴史を誇る老舗企業。関西圏で古くから製造業を営み、現在ではプレス加工や切削加工などの金属加工業を展開していた。高い技術力と独自の品質管理体制を有しており、多種多様な企業と継続的な取引を行っていた。

さらなる事業拡大を目指すB社は、同じ関西圏で金属加工業を営む企業とのM&Aを検討していた。そんな折に、取引先の金融機関からA社のM&Aを提案され、自社との親和性の高さを理由にA社の買収を決断した。

課題解決・シナジー

B社より役員が派遣され、A社の経営体制は一新。さらに、B社の協力によって人材採用が加速しただけでなく、B社の職人と協働することで人手不足が解消された。

対するB社は、多様な部材の製造技術を有するA社をグループ企業として迎えることで、これまで受託できなかった案件を獲得できるようになった。A社に発注することで製造体制の安定にも成功した。両社間における交流が活発化することで、さらなる成長も見込まれている。

COMMENT
オンデックからのコメント

M&Aは後継者問題の解決にも有効です。自身のリタイアまでに経営ノウハウを有する後継者の育成や選任が難しい場合は、第三者への譲渡が一つの選択肢となります。本件は、M&AによってA社の後継者問題だけでなく、もう1つの課題であった人手不足も解消された好例でした。

オンデックには、M&Aで後継者問題を解決してきた多様な実績がございます。後継者の不在でお悩みでしたら、気兼ねなくオンデックにご相談ください。