成約事例

人材不安を払拭。適正価値で事業承継を実現した運送業のM&A

譲渡企業
買収企業
業界
運輸業
運輸業
業種
運送業
運送業
M&Aの目的
後継者問題の解決
事業エリア拡大、人材獲得
※ 顧客の匿名性を担保するために、一部の事実情報を編集しています

譲渡側の概要

A社は長年にわたって運送業を営んでいた。複数の大手食品メーカーとの直接取引があったことと、低温輸送を得意としており常時一定量の受注があったことから、安定した売上を上げていた。また日頃から従業員への安全意識の徹底に努めていたほか、車両・設備へのメンテナスにも気を配り、効率的な配車で無駄を減らすといった姿勢が評価され、取引先から厚い信頼を得ていた。

譲渡側の課題

A社はドライバーの稼働率が高く、受注に対して充分に応えきれない状況であったため人員増に向けて取り組んでいた。しかし、業界的に人材不足の傾向があり新規採用も苦戦、思うように人員を増やすことができなかった。A社のX社長は、事業拡大を考えつつも、一方で人材確保に悩む日々が続いていた。そんな中、自身が体調を崩したことを機に、従業員の今後について案じるようになり、会社の将来について真剣に検討し始めた。

オンデックとの出会い

X社長は当初、従業員から後継者を選ぼうと考えていた。しかし適した人材が見つからなかったためM&Aを検討することにし、事業引継ぎ支援センターに相談した。事業引継ぎ支援センターからは複数のM&A仲介事業者を紹介され、各社から提案を受けたが、そのなかでオンデックが試算したA社の評価額が、A社を古く知る顧問税理士が試算した評価額にもっとも近かった。X社長は、オンデックなら適正に自社の価値を評価した上で、より良い譲受企業を見つけてくれそうだと感じ、オンデックにM&A仲介を依頼することを決断した。

買収側の概要

複数の買収候補先のなかから独占交渉に進んだのは、創業50年を超える運送会社であるB社であった。B社は主要な営業地域において総合物流サービスとして高く評価されている会社であり、売上は順調に推移していたが、業容や事業エリアの拡大によってさらなる収益力強化を考えていた。

課題解決・シナジー

M&AによってB社の支援を得ることで、A社は課題であった人材不足を解決できた。結果、ドライバーの稼働率が高すぎることを理由に断っていた注文も受けられるようになり、売上を伸ばすことができた。
 
一方のB社も、A社の人材や取引先網を活用することでより幅広い展開が可能になり、事業エリアと業容を拡大することに成功した。また距離の近い営業所もあったことから、現場においても早い段階から連携体制が作られ、相乗効果を生むことができた。

COMMENT
オンデックからのコメント

親族や従業員に後継者となる人物がいない場合、廃業という選択肢に気持ちが向きがちです。しかしM&Aによる第三者への事業承継によって、従業員の雇用を維持し、設備やネットワークを活用し続けてもらえるケースは非常に多いものです。とくに人材の確保が難しい業界においては、M&Aによって人材や設備、取引先を一挙に獲得できることは譲受側企業にとって大きなメリットとなります。一方で、M&Aは利害関係を含め調整事項が多岐にわたり、当事者だけで手続きを進めるのは難しいものです。本件においても、M&A仲介業者が両者の間に入り、事業の価値を適正に評価した上で、従業員の雇用の維持や取引先の関係維持などを丁寧に擦り合わせたことが、結果的に大きな相乗効果を生むことに繋がりました。
 
M&Aを成功させるためには丁寧な交渉や事前の調整が非常に重要になりますが、本業を維持しながら、そういった手続きを進めるのは大変なことです。M&Aを検討されている場合には、そういった手間を任せられるオンデックをはじめとするM&A支援会社にぜひご相談ください。