譲渡側の概要
A社は測量設計業で、受注はすべて官公庁の公共工事であり、県が公表する登録業者の総合評価ランキングは毎年上位の評価を得ていた。
譲渡側の課題
A社のX社長は高齢で後継者問題に悩まされていた。リーダー格の従業員に何度も相談をするも技術者志向が強く、経営への関与は断られ続けていた。廃業もやむをえないと考えていたところ、顧問税理士からM&Aを勧められた。
オンデックとの出会い
X社長は、地域金融機関に相談し、地元企業を中心に買収候補先の紹介を受けたが、納得のいく企業が見つからず困っていたところ、顧問税理士から、広域マッチングが可能なオンデックの紹介を受けた。オンデックへ本件を任せた後、短期間で複数の県外候補先を紹介され、スムーズに譲渡にむけた話し合いが進んでいった。
買収側の概要
複数ある候補先から独占交渉に進んだのは、他県に拠点を有する同業のB社だった。B社は、複数県にわたって事業所を展開していたが、A社のある県には拠点がなく、本件M&Aにより事業拡大を図った。
課題解決・シナジー
B社はA社を譲り受けることで、これまで拠点のなかった新たな県に短期間で進出することが可能となった。一方A社は、後継者問題が解決したことに加え、B社の指導でIT化を進めたことにより、業務効率が飛躍的に向上。譲渡後1年間でA社売上が倍増した。本件M&Aにより廃業では成し得なかった、事業継続・雇用維持を実現でき、X社長にとって満足のいく結果となった。
休廃業・解散件数は年間２万件を超え、廃業の理由の多くは、代表者の高齢化および後継者不在であると言われています。M&Aは有効な解決手段として注目を浴びています。本事例でも一旦は廃業を考えましたが、M&Aにより後継者問題を解決すると同時に、シナジー効果により、A社は更なる発展を遂げています。廃業を選択される前に、M&A専門家への相談をお勧めします。