成約事例

熟練技術者の技術力を次世代へ承継できた製造業のM&A

譲渡企業
買収企業
業界
製造業
IT・情報通信業
業種
産業用機械製造業
制御系ソフト設計開発業
売上
約2億円
約4億円
M&Aの目的
後継者問題の解決
生産力強化、販路拡大
※ 顧客の匿名性を担保するために、一部の事実情報を編集しています

譲渡側の概要

A社は、食品(飲料)・医薬品メーカー向けステンレスサニタリー機器の設計・製作から据え付け工事までをワンストップで行う産業用機器メーカー。小規模企業ならではの小回りのきく対応体制とその技術力から顧客の信頼を獲得し、安定した経営を維持していた。

譲渡側の課題

後継者不在に加えて熟練技術者が高齢化しつつあることから、将来的に事業継続ができる組織体制作りが課題であった。
加えて、業務量の季節変動が大きいという課題を抱えていた。主力取引先は食品(飲料)メーカーが多く、受注は取引先の閑散期である冬季に集中しており、夏季の売上を確保することが課題となっていた。

オンデックとの出会い

商工会議所に相談したところ、経験豊富なオンデックを紹介された。オンデックと複数回の面談を重ね、企業評価や企業マッチング等についての説明を受け、M&Aに対する不安が解消されたところで、オンデックにM&A仲介を依頼する決断に至った。

買収側の概要

代表者が若く、また従業員も若い人材が中心のベンチャー企業B社は、製造設備の制御システムソフト開発業を主業としつつも、積極的な事業拡大を行い、ソフト開発から制御盤設計製作まで様々な分野へ展開していた。ただし、設備の製造ノウハウは持ち合わせていなかったため、設備製造分野(特に食品製造分野)への進出を重点施策に挙げていた。

課題解決・シナジー

M&A実行後、B社若手役員の派遣によりA社の組織体制が若返り、後継者問題が解消された。またA社の熟練技術者によるB社若手従業員への技術研修等、人材交流が活発に行われるようになり、A社の技術承継が実行された。さらにA社・B社双方の既存販路へ、グループとして強みを活かしたパッケージ提案が可能になるなど営業の効率化を実現。これまで対応出来ていなかった業務の受注が拡大し、A社・B社双方の取引先数売上は増加したが、結果、特にA社では取引先業種の偏りが解消、課題であった閑散期である夏季の受注量が増えることにより安定経営に転じた。

 

 

COMMENT
オンデックからのコメント

A社にとってB社は、代表者・従業員が若く、自社技術を承継する相手として最適の企業でした。またB社にとっても、A社の有する技術及び長年の信頼に基づく優良取引先は大変魅力的であり、本M&Aは、双方の課題を解決するベストマッチのM&Aとなりました。
熟練技術者の技術を消えゆくままにするのではなく、若く勢いのある企業が受け継ぐことで、日本の財産ともいえる中小企業の抱える技術力を、絶やすことなく次世代へと引き継ぐことが出来ました。今後AB社ともに更なる発展を遂げられることと思います。