成約事例

後継者問題を解決し、従業員の雇用維持と技術承継を果たした製造業のM&A

譲渡企業
買収企業
業界
製造業
製造業
業種
精密板金業
配電盤、制御盤等の設計製造
売上
約3億円
約150億円
M&Aの目的
後継者問題の解決
生産力強化、人材獲得
※ 顧客の匿名性を担保するために、一部の事実情報を編集しています

譲渡側の概要

A社は精密板金加工業であったが、多様な金属素材に対応できる高い加工技術とノウハウを有していた。その技術力の高さから、国内大手メーカーをはじめ優良企業との取引を多数擁していた。

譲渡側の課題

後継者不在という問題が、経営者の肩に重くのしかかっていた。子息は優良企業の社員として自立しており、経営を承継する意思はなかった。技術者として優秀な従業員はいるものの、経営者として相応しい人材はいなかった。自身の年齢的な問題から、経営者としての能力が低下しているのを感じつつも、後継者問題の先送りを重ね経営にも影響が出始めていた。
また、技術者の高齢化と若手の人材不足も相まって、技術承継については計画さえも立てられない状況であった。

オンデックとの出会い

A社のX社長が最初に後継者問題について相談をした先は、長年取引をしていた信用金庫だった。そこで担当者からM&Aについて説明を受け、専門会社の意見を聞いてみてはと、中小企業M&Aの実績が多く信頼のおける仲介業者としてオンデックを紹介された。

買収側の概要

B社は、配電盤や制御盤等のメーカーとして相応の事業規模を有していた。しかし、筐体の製造工程において外注比率が高く、今後の経営戦略として、筐体製作の完全内製化を検討していた。

課題解決・シナジー

M&Aの実行後、B社から新代表が派遣されたことによって、A社は人的(経営者)にも資本的(株式)にも後継者問題が解決された。A社は従業員の雇用維持を実現、さらにB社との技術者交流が進められ、B社から若手人材を受け入れるなど技術承継が少しずつ進みはじめた。人材確保についてもB社グループとして採用活動を行うことでき、若手人材の確保も進み出した。B社側では自社グループ内で、筐体製作の技術獲得と完全内製化によるコスト削減を実現することが出来た。

COMMENT
オンデックからのコメント

今回のM&Aでは、A社の有する技術力が、B社の求める筐体制作の内製化という経営戦略に合致していたことから、B社への提案当初より高い関心をもっていただけました。A社が希望する雇用維持と技術承継という条件と、B社の内製化という経営戦略とが双方実現できる良いマッチングが出来たと考えます。X社長は、社内におられた奥様と、後継者問題に悩むことなくハッピーリタイヤを実現していただけました。B社は自己投資では複数年を要したであろう内製化を、M&Aにより短時間に実現していただくことができました。