成約事例

若い企業への発展的な事業承継で、ハッピーリタイアを果たした製造業のM&A

譲渡企業
買収企業
業界
製造業
製造業
業種
電気制御機器製造販売
制御系ソフト開発
売上
約2億円
約3億円
M&Aの目的
後継者問題の解決
人材獲得、新規事業進出
※ 顧客の匿名性を担保するために、一部の事実情報を編集しています

譲渡側の概要

創業100年以上の優良企業に訪れた後継者問題。産業機械・工作機械の電機制御盤等の設計製作を主業とするA社は、創業100年を超える老舗メーカー。長年積み上げた実績と信用に加え、技術力に対する評価は高く、安定した経営を続けていた。しかし、4代目となるX社長の後を担う経営者候補が見当たらず、後継者問題はX社長の大きな悩みであった。

譲渡側の課題

M&Aによる発展的な事業承継を選択。A社は、経営陣だけでなく従業員らの高齢化も進んでおり、今のままでは数年後の体制に不安がある。十年、数十年先の経営を見据えた時、会社全体が活性化するような「発展的な承継」が必要だと感じていた。

オンデックとの出会い

X社長は、積極的にいくつかの事業承継セミナーに参加するなど、後継者問題の解決策を模索していたが、当初はM&Aを有力な選択肢とは考えていなかった。M&Aが身近なものに感じられなかったことや、適切なアドバイザーが見当たらなかったためだった。そんな折、商工会議所のセミナーに参加し、中小企業M&Aセミナーで講師を務めていたオンデックに相談。面談を重ねた結果、X社長は一転して本格的にM&Aを検討する事を決意した。

買収側の概要

若さ溢れる気鋭のベンチャー企業・B社が名乗りへ。真っ先に名乗りを挙げたのは、制御システムのソフト開発を行う創業10年のベンチャー企業・B社であった。B社は、若い人材が豊富でバイタリティに溢れていたが、より一層の技術力・サービスの向上のためには、経験値の高い人材が必要だと感じていた。

課題解決・シナジー

ソフトとハードの融合で高いシナジー効果
B社が得意とするソフト面の開発に加え、ハード製造を併せて顧客に提案できるようになれば、シナジー効果が高く事業基盤も強固になる。またB社の平均年齢は30代である一方A社は60代。B社にとっては経験豊富なA社から技術ノウハウを吸収出来る。一方A社にとっては企業の若返りや技術承継が実現する。事業面や人材面など、様々な面で補完しあえる関係にあったA社は、B社にとって非常に魅力的な相手先であった。双方の社長同士の相性は申し分なく、トップ面談によってすぐに信頼関係が構築された。事業上・経営上のシナジーは明確に見込めたため、両社はスピード合意に至った。B社への株式譲渡が実行されると、両社の人材交流が活発に行われ、様々の面で目に見える相乗効果が生まれていった。X社長は、M&A実行後しばらくの間、相談役として両社の融合に尽力し、その後、ハッピーリタイアを実現している。

COMMENT
オンデックからのコメント

本件は、中小・小規模企業における後継者問題の解決手段として、M&Aがいかに有効であるかの、典型的好例と言える案件でした。
X社長にとって、業歴が遥かに浅い若い企業に承継を行う事は、それなりの覚悟が必要であったと思いますが、十年先、数十年先の会社の将来を見据え、M&Aによる「発展的事業承継」を選択されたことは、大変な英断であったと思います。